幸せの作り方


スプーンでそれを口に運ぶと、ほどよく調和された甘みが口の中いっぱいに広がった。

もくもくと食べていた最中、ふとあることを思い出した。

部屋に携帯を置いたままだということを。


それに気付いた私は最後の一口を素早く口にほうり込み、始めと同じように丁寧に手を合わせて食事を済ませる。

「ごちそうさまでした」


後片付けをし、私はそそくさとリビングを出た。


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