スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
誕生日
祐輝と両親が来る時間が近づいていた。


父母が用意してくれた料理…後は、注文を入れた寿司とケーキが届くだけ。


世利は、オママゴトセットが気に入ったらしく、セットが入っていた袋に入れたり、出したり忙しそうに遊んでいる。


緊張感のせいか、指が病んでいたので、痛み止めを飲んだ。


ピンポン…


ドキッとする。


「晴香、お寿司だよ~」


笑いながら母が出前の寿司を、玄関に取りに行くと、ケーキも同時に届き、配達の人達に嬉しそうに孫の1歳の誕生日でね~と話している声が響いていた。


「ご苦労様~」


「もう来るな…祐輝君達」


父の勘は当たった。


エンジン音が止まると、祐輝の母親の声が聞こえてきた。


晴香の緊張は強くなっていた。


父母が出迎えると、祐輝の声…世利が声に気がついて、ダダ~とつかまり立ちをしながら玄関の方へ向かった。
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