スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
「いいかい、母さん、晴香ちゃんを攻めるのだけはやめなさい。夫婦には、私達にもわからない感情があるはずだ。祐輝と晴香ちゃんの問題に、息子が可愛いからって、入りすぎたらいけないよ」


「父さんは、仕事が忙しくて、祐輝の気持ちなんてわかってないでしょう。私が誰よりも祐輝の気持ちはわかってますかはら…」


祐輝は2本目のビールに口をつけていた。


母親が、みかたについた強気なのか…二人の会話など、どうでも良かった。


仕事上のメンツと、家族を守っている自分に、晴香を傷つけたことなど忘れて、自分は間違ってないという自信だけが、祐輝の心を支配していた。


明日春奈が帰ってきたら、普通の家庭に戻れることを願って…


父親は、夕方祐輝の自宅から帰っていった。
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