スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
困難な話し合い
晴香も憲吾も、いつの間にか眠っていた。


どちらがつないだか、わからなかったが、左手を絡ませるように、つながれた手…


世利の声が聞こえて、憲吾は目を覚ました。


晴香の母が心配そうに部屋に入ってきた。


「どうだった?晴香…落ち着いていた?」


「夜中少し話しもしていたし、大分落ち着いてると思います。晴香ママ眠れた?」


「ちょっと世利が夜泣きしたけど、大丈夫…パパも休ませてもらったよ。憲吾の方が寝てないんじゃない?」


「いや、晴香落ち着いてたから、眠ってた~」


晴香も、ゆっくり目を覚ました。


憲吾が髪を優しくなでてくれている。


「晴香…気分どう?」


「大丈夫…よく眠れた」


「良かった~シップ替えようね。痛み止め飲むかい?」


「飲まなくても大丈夫みたい…」


普通に話す晴香に、憲吾と母にも笑顔が戻った。
< 301 / 536 >

この作品をシェア

pagetop