スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
夢…回想
晴香…晴香…


誰かに呼ばれた気がして目を覚ます…


「晴香!大丈夫…」


「憲吾…どうして泣いてるの?憲吾どこか痛い?」


「良かった~晴香痛くないかい?」


「良かった~晴香、死んじゃうかと思った~よ~」


小さな憲吾が晴香の傍で、ぐちゃぐちゃになりながら、鼻の頭を擦りむいて泣いている。


「ありがとうね~憲吾…晴香大丈夫だったよ」


小さな晴香には、何が起こっているかわからなかった。


でも、寝かされているのは家ではなくて、真っ白な部屋の、白いベッド…薄い黄色のカーテンがあって…


幼稚園の年中さんになって間もなく、園庭で皆が遊んでいた。


晴香は小さな頃、男の子っぽい性格と、意地っ張り…憲吾はその反対で、面倒見の良い、優しい性格だった。
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