スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
「晴香…大丈夫だよ。憲吾君ならきっと幸せにしてくれるから…俺も晴香と世利のこと遠くで必ず見守ってるから…頑張ろうな晴香…今まで本当にありがとう…」


「祐輝…待って…」


「ダメだよ…これ以上話したら、別れが辛くなる。じゅあな…元気でな…愛してたよ君達を」


「ゆ……」


電話は切れた。


祐輝との別れにこんなに未練を感じるなんて…あたしおかしいのかな?でも…あまりにアッサリしすぎていて、気が抜けてしまっていた。


ケガをしてからの大変だった色々な思いの中で、祐輝との離婚を決意して…どんなことがあっても世利を渡さない…どんなに言われても離婚する。


そんな想像をしていたのに、簡単に二人と別れて遠くに行ってしまう祐輝の気持ちが、理解できてるようで…捨てられたような…


嬉しいはずの、求めていた言葉だったのに、何故か寂しい…
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