スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
旅立ち
晴香の気持ちを考えて、里美、晴香は帰って行った。


憲吾が心配して二階に行くと、晴香は部屋の真ん中に座って黙ってうつ向いていた…左手に開いたままの携帯を持ちながら…


「晴香…大丈夫かい?」


「ね~教えてほしいの…祐輝は憲吾にだったら、簡単に答えを出したように見える自分の気持ちが、わかってもらえると思うっていうの~どうして?」


憲吾は、祐輝への気持ちに、決心がついていたはずの晴香が、この現実をまだ飲み込めなく、理解できていないのに戸惑っている。


「あのね~俺が祐輝さんだったとしても、多分同じ選択をしたと思うよ…きっと、晴香を本当に愛していた自分に気がついて、晴香にしてきたこと、俺との晴香の関係を考えた時に、愛しすぎてしまって、許さない自分と、晴香への思いがあったんじゃないかな~また、傷つけあって一緒にいるよりも、晴香が幸せになれることを望んで出した答えなんだと思うよ…」
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