スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
「うん…」


「晴香が戻りたいなら、まだ間に合うよ…俺は止めない。行きなさい…あとは、晴香が決めるしかないんだよ…」


憲吾の穏やかな声を聞いて、気持ちが戻ってきた。


祐輝との仲は、どうやっても修正は難しい…


今は憲吾の傍で、憲吾の声を…憲吾を感じて生きていきたい…そう願っていたことが、叶うのだ。


祐輝の驚きの発言に、寂しさは感じても…気持ち全てを、祐輝に戻すことはできなかった。


一階では、両親が仲良く片付けをしていた。


世利は二人を探していたのか、笑顔で駆けてくる…


「憲吾…疲れてるから、寝て行きなさい~晴香の部屋に布団ひいたから~祥子に電話したら、着替え届けてくれて、遅いから、明日来るって…風呂入るかい?」
< 513 / 536 >

この作品をシェア

pagetop