9日


お盆休み最後の日、私と美月は引退した部活に遊びに行った。



岡田先生「おお!来たか!」



後輩「こんにちは~!」



岡田先生「おい、お茶出してあげな。そこ座りなよ。」



美月「なんか年寄り扱い(笑)」


「なに、お茶とかベンチとか!無かったのに~。進化したね。

先生ー!今年はどこ行ったの?」



岡田先生「あー、ヨルダン!イスラエルの方。」



美月「えー、なんかよく知らないけどすご。」



「お土産はー?(笑)」



岡田先生「今日持ってきとらんから新学期ね。」




明日からまた塾が再開する。


本当にこの場所にずっと居たい。



私の最高の現実逃避できる場所。





ある日の塾の帰り、地元のスーパーに麻由ちゃんと行った。



麻由「お茶とコレ、どっちがいいかな~?」



「麻由ちゃんが好きな方にしなよ。」






「お茶を飲め、お茶を(笑)」



いきなり声がした。


驚いて一歩下がって、顔を見たら…。



真っ黒に焼けた岡田先生だった。



「先生!?心臓に悪いよ~。知らない人が話しかけてきたと思ったよ。」



岡田先生「お茶は体にいいんやぞ~。」



「先生、鼻、皮むけてるね。」



岡田先生「そうなんよ~。もう真っ黒や。宿題終わったか?」



麻由「塾ばっかでなんもしてないです。」



岡田先生「塾か、大変やな。頑張れよ受験生。」




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