9日
やる気はあるけど弱い部活なのだ。
一方、隣町の中学校のテニス部は県大会レベルで強いが、その分顧問も怖い。
その顧問は毎回試合で怒鳴っている。
あの人みたいに厳しい人なのかな、岡田先生。
なぜか私は岡田先生が嫌いになった。
顧問でさえ嫌なのに担任にまでなったら…。
神様、どうか私をD組以外にして下さい。
終礼が終わり、みんな保健室前へ全力疾走。
私と美月が行った頃には沢山集まってて、みんな叫んでいた。
「やったー!うちら同じクラスだよー!」
「俺、宮崎さんと同じなんやけど!!!やべー。」
「最悪。優哉と違う。」
私は真っ先に自分の名前を探して、担任を確認した。
3年B組 25番
杉本 羅夢
諸星先生が担任だった。
嬉しすぎた。
岡田先生じゃない!
神様ありがとう。
Bには同じ部活の人沢山いるし、
仲良い人もいっぱいいて今までで一番良いクラスかもしれない!
一度家に帰って、ご飯食べてから再登校で部活。
私も美月も家から学校まで遠いので少し遅刻して行った。
学校に着いたらみんなが輪になり、岡田先生の話を聞いていた。
岡田先生は徳島県出身で少しなまっていて早口だった。
途中、職員会議でいなくなった。
試合が近いから試合練習をしていた。
私の順番は結構後で観戦しながら、割れた七海のラケットを素手で直していた。
あっ!
力づくで直していたら手にラケットの破片が沢山刺さった。
七海「わー!本当にごめん!保健室行かなきゃ!」
保健室に先生がいなくて、職員室に行った。
職員室から岡田先生が出てきた。
岡田先生「どーした?」
そしてトゲが沢山刺さった私の手を見た。
岡田先生「それ、ラケットのケバケバ!?うわ痛そー!保健室の先生呼んでくるから待っとれ。」
なぜか他の先生3人も来て、計5人が私の手を心配してくれた。
岡田先生「大丈夫か?試合前だし無理すんな?」
全然怖い人じゃなかった。
むしろ優しい、良い人だった。