‐Children‐
国際親善デュエル



夢を見た
懐かしい夢だった


子供の頃のほろ苦い夢………


《アタシは期待はしない》


それでも希望は失えない
希望がどういったモノかはしらないけれど


《世界はいつだって、残酷だろう?》


そこに居た仲間の言葉に何度口をつぐんだのだろうか


《俺は戦うさ……それだけだ》
《私達って何なのかしらね?》


世界は優しいモノじゃないと、すでに俺たちは知っていた
それでも


《くだらない!お前の偽善にゃ反吐が出る!》

《諦めた方が楽に生きられるとは思わないかな?》


怒りの声も皮肉まじりのため息も


《凍りつくわ。身も心もね》
《もう……何も見たくないの》


悲しい言葉さえ振りほどいて


《キミは難儀な生き方をするね》

《皮肉じゃない、事実さ》
《お前はなにを考えてる?全て不毛な事だ》


世間でいう子供には俺達は当てはまらない
だからこそ、そこにはいられなかったともいえる


1人の少女は苛烈な瞳を哀しみと憤りに染めて呟いた


《あんたは………バカだ》


そんなこと、最初からわかってるよ






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