僕は君依存症、君は夢依存症。
22歳にもなって親に料金を払ってもらっている携帯に気を取られていると元気に声をかけられた。

「あのー明日、うちの高校で文化祭あるんでぜひあそびにきてくださーい!」

太陽のような作られた笑顔を俺に向けながら強引にチラシを握らせる女子高生に押され はぁ と力なく答えると 絶対ですよ! と念を押された。
次のターゲットを見つけて去って行った女子高生たちを尻目にチラシに目を落としてみた。
この高校はライブに力を入れているのだろうスケジュールの大半がライブが占めていた。
まぁアマチュアが8割だが、チラシの下の方へ視線を流すと最近俺が目を付けていたアマチュアバンドがトリで出ることになっていた。
まあまあ気に入ってっるバンドだし、明日は予定もないし珍しく自ら外出する予定を俺の小さい脳みその中のスケジュール帳へと書き込んだ。

パッパーッ

驚いて後ろを振り返る
銀色の車を先頭に数台の車が列を成している、原因は紛れもない俺だ。
小さい脳みそで考え事などしていたのが間違いだ、別に考えるのはいいことだが場所が悪いいくら裏道だからと言って道路の真ん中に立っていると渋滞を巻き起こすことが目に見えている

「すいませんっ」

強面な銀色の車のお兄さんとばっちり目があってしまって土下座する勢いで頭を下げ速やかに道路の端っこへと身を寄せた。



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