小さな彼女とクールな彼氏
冷たい冬の風を肌で感じながら、

また話に華を咲かせていた。

「なんだそれ。面白いな」

「でしょ!?本人の口から聞いたら

もっと笑えるよ」

「だな。聞きたいな」

……。

また来ました。沈黙。

「あー!」っと心の中で叫びながら、

次の話を考える。

突然大輔が歩くのを止めた。

つられてあたしも足を止める。

すると「はい」という声が聞こえた。

あたしは大輔を見る。

あたしの目の前に差し出された右手。

……え?

どういう意味!?

「はい?」

あたしは大輔の右手を見ながら

首を傾げてみた。
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