空しか、見えない
 ただ隣り合って座っていたり、一緒に登下校したり、お互いのクラブ活動を眺めていられるのが、当たり前の相手のように思っていた。なのに、いきなり距離ができた。
 〈いま、何してる?〉とか、〈会える?〉とか、そういう何てことはない言葉を伝えるのが、佐千子はどうやら苦手なようだった。
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