おもいでぽけっと
遼基の言うことは間違っていない。


そうすればよかったのかもしれない。


でも…


「…好きだったからだよ!


…好きだったから…柚子の気持ちを優先したんだ…。」


俺の声は弱っていった。


「…虎太郎は優しいな。相手の…柚子の気持ちを優先できるのはすごいよ。


でも、辛かっただろ?頑張ったな…。」


「柚子への気持ちを忘れるのには時間がかかったよ。


いい思い出だったなって思えるようになった頃、俺は引っ越したんだ。



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