おもいでぽけっと
理音と…虎太郎と…


もう一緒に笑って話せない?




そんなの…


「嫌っ!あたしはこの街にいたい!


引越しなんて…嫌だよ…。」


あたしの目からは涙が出てきていた…



「すまない…。」



あたしが泣いているのに気づいたお父さんは



何度も何度もあたしにそう言った。



台所にいたお母さんも


「柚子、わかって…。」


と言うだけだった。



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