かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -

「2人じゃなくて俺たちいつも3人…」


私の頬に触れようとした正紀の指。

私はそれから逃れるように俯く。


「美来?」

不思議そうに私を覗き込む正紀。

「正紀」

「どうした?」

その優しい表情をきちんと見返すこともできないまま、私は口を開く。




「正紀、私たちもう別れようー…」










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