かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
「え…」
「あんな悲しい顔で、修二さんとやり直すとか言われてもなぁ~?」
「…」
「俺への未練たっぷりだったぞ?」
正紀は冗談ぽくそう言って私の髪を撫でる。
「な、何それっ! 人がどんな気持ちで…っ」
「ハハ、ごめんごめん」
「それにバッカじゃない? せっかくのチャンスだったのに」
「…」
「もったいなさすぎるよ」
私は泣き出しそうなのを堪えてそう呟く。
「バカで結構で~す」
「後悔してももう絶対VEGASには入れないよ。こんな迷惑掛けて」