かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
「ごめんね、大地」
私は大地の体ををギュッと引き寄せる。
「ママ、どうしてごめんなの?」
「だって寂しいでしょ?」
「ん~」
大地はしばらく悩んだ後、何かを思いついたように笑顔を見せる。
「だいち、あたらしいパパでもいいよ~?」
「えっ!?」
無垢な瞳でそう言う大地。
「当分はママ1人で我慢して…」
「うん、いいよ!」
大地の笑顔にホッと胸を撫で下ろす私。
♪ ~~
ちょうどそのタイミングでテーブルの上の携帯電話が鳴り響いた。