かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -


アパートの隣にある南公園。

私はカーテンを少し開けて公園のほうを見下ろす。

確かにそこには正紀の姿。


『少し出てこれないか?』

「無理だよ」

私はカーテンを閉めてそう呟く。

「今は大地起きてるし、置いて出るわけには…」

『じゃあ、大地君も連れてくればいーじゃん』

「!?」

『俺、子ども好きだから大歓迎!』

「でも…」

『待ってるから』

「ちょっと正紀!?」


電話はもう既に切れている。

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