かくれんぼ - 大人になりきれない大人たち -
大地の発言に私は思わず咳き込んでしまう。
「ハハ。そうなるかもしんないぞ~」
「正紀っ!」
「さーてと、お兄ちゃんと遊ぼうか?」
その言葉に、大地が私の後ろに隠れる。
「フラれちまった」
本気で凹んでる様子の正紀。
「おかしいな。俺、いつも子どもには好かれるんだけど」
「ごめん。この子、人見知り激しくて」
「いや。そりゃあいきなり変な奴が現れたら怖いよな!」
砂場で1人遊び始めた大地。
私と正紀は少し離れたベンチに座って、その様子を見つめる。
「まだ凹んでるの?」