貧乏お嬢様と執事君!


つーか行かせろ、と眼で訴えてくる井筒に、櫻子は冷たい視線で対応する。


「外に出て真っ裸でグランド10周走ってきたら考えてあげてもいいわよ」


「死んじゃうじゃないかっ!」


「あら。私はそう言ったつもりなんだけど?」


ぐぬぬ、井筒は怒りを抑えつつ、下にでる。


下手したら鷹司のドレス姿と、鷹司とのクリスマスを過ごせなくなってしまうからだ。


「じょっ冗談きついなぁ椿野さん。僕はただ純粋に椿野さんと交友を深めたいんだよ」


「えっ!井筒君まさか!」


「私の沙良が可愛い勘違いをするからやめてくれないかしら?」


鷹司の首に腕を巻きつけ、椿野は反論した。


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