貧乏お嬢様と執事君!
「………沙良、私以外にいい友達ができたわね」
別クラスの友人としては安心するだけである。
「そうかな?」
鷹司は何ともないといった感じで答え、ケーキをほおばり始めた。
もきゅもきゅと食べているのを見ているほうが、幸せになれそうなほど美味しそうに食べる鷹司に、椿野はため息をついた。
「これから、私以外の女の子は家に呼ばないこと。いいわね?」
「男の子ならいいの?」
「もってのほか」
まあ、あのドジっ子執事がそんなこと許すわけもないけど………。心でつけたし
「まっそういうことで。オーケー?」
「おーけー………ってそろそろカイトが迎えに来る時間だ。じゃーね櫻子!」
一気に脂肪の塊を詰め込み、鷹司はカバンを上品に膝の前で揺らしながらカフェを去った。