貧乏お嬢様と執事君!


「カイトがね、『これからしばらく、野草のソテーだ』って肩を落としてたけど、いいんじゃない?私あれ好きだし」


下まで平民以下の鷹司が今飲んでいるのは、もちろん一番安いオレンジジュースだった。


それに比べて、椿野はカフェ内一高いコーヒーを飲んでいる。


この格差はなんだろうか。


などと鷹司は思わない。


そういうのにあまり反応しないのだ。


チリーンと、突然二人が座っている席の近くで金属と金属がはじけ合う音が響いた。


学園内で小銭を落とす音は珍しい。


そりゃ、みんなカードが多いから。


< 18 / 333 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop