ブラウン・アイズ
この声、深木……

いや、まさかね・・・



階下から聞こえるお母さんのむやみに大きい声。


「名前はなんていうの?

 深木?深木浩介?」



間違いなく深木っ……


トントントン・・・


うわ、うっわ。ヤバイ!

深木が階段登ってくる…



「ちょ、ちょ待って!!!」


ものすごい勢いで髪をとかして、
顔を洗って、リップを塗る。

寝巻きは布団かぶってれば見えないはず…




「い、いいよっ」

遠慮がちにドアを開けて入ってくる深木。




「お、おはよう」

緊張した面持ちで言う深木。


「もう午後だけど?」



「あ、そうだなっ」

焦る深木。


はは、見てて面白い~




「ごめん、いきなり訪ねたりして」


ふん、そんなこと言ったってね。

部屋は散らかってるし、寝起きの顔だし、寝間着だし。


最悪の状態なの!

本当にありえないの!

見舞いに来てくれたのは嬉しいけど…





「迷惑だった?」


「うん。」

即答。



「いきなり来られたら困る!」


分かりやすくがっくり肩を落とす深木。

 

「来てくれたのは嬉しいけどっ」

急いで付け足す。
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