短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~
「さぁ、2番目のお願いは何にしましょう?」
ささやく榊の声はランプの灯りと同じく、穏やかで眠りを誘う温もりがこもっている。
「さかきが、ずっと一緒にいてくれますように」
スミレは、両手を祈るように組むと、目を閉じた。
「大丈夫です。私は、ずっとお嬢様の傍におりますよ」
誓いをたてるかのように、榊は手をスミレの頭の上に置いた。
スミレは、安心したように長い吐息を一つついて眠りに落ちていく。
榊はその寝顔をしばらく見ていたが、
「スミレお嬢様が、幸せな夢を見られますように」
3つ目の願い事を心の中でそっとつぶやくと、ランプの灯を消した。