ラブ&トラップ
6時半になると、廊下に出て違う部屋に行き来する音が聞こえる。


店長起きたのかな?


案の定リビングの扉が開かれて、ワックスで髪をセットしていない店長が現れた。


「起きてたのか。ソファーじゃよく眠れなかったか?」


「おはようございます。ちゃんと寝れましたよ。シャワーも勝手にお借りしました。」


別にいいと言いながらキッチンに入ると、コーヒーを持って出てきた。


「髪濡れてねえ?」


「起こしちゃうかなって思ってドライヤー使わなかったので。もう少しで乾きますよ。」


セミロングの髪に指を通すと、まだひんやりと湿った感触がわかる。


「風邪引くだろ、バカ。今すぐ乾かしてこい。」


「…はい。」


なんだか理不尽だ。


もしドライヤー使って起こしても、きっと怒られてたと思うもん。
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