ピンクの星と緑の太陽
「何言ってるの!」






オリビーナの実を投げた。





「それでも食べたら帰りなさいよ。それとも竜族は…。」





「ありがとう。」





かじりながらか細く微笑む彼は…。なんとなくほっとけなくて。





しばらく見張っていた。




だって竜族だから…。






「ステラはここが好きなんだね。僕も好きだよ。」





日が落ちて星がたくさん光っている…。
エメラルドの瞳に映るそれが綺麗だった。





「ここは誰も来ない。来るのは私ぐらいよ。」





「そうか…。」





「あなた怪我でもしてるの?」





「グリーで構わないよ。星の声を聞いてるだけだ…。心配してくれたの?」





クス…。と小さな笑い声。





「星の声?」





「石とか草花は呼吸しているんだ。星の声と共鳴して…。僕はそれを聞いてたんだ。とても小さな声だから。」





「そう…。」





「おいで…。ステラにも聞かせたい。」





横に寝転んだ。手を添え額に持っていく。





「目を閉じて。行くよ…。」





どくん…。どくん…。





グリーの鼓動が聞こえ…。小さなシグナルが私の中に入る。





「これが声?」





「そうだよ。ステラは順応が早いな。」





「竜族はいつもこう…。声を聞くの?」





「どうかな…。」






とにかく変わってる。







指折り数えても…。なんて自分自身変わってるけど、妹達が変わってる中でもそうだから…。






< 5 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop