先生とわたし
……
「医者に行って来る。」
私服に着替えた祐チャンは、鞄を持ってリビングに戻って来た。
「あ、なら私、帰るね。」
いくら休日で学校が休みだとしても、さすがに帰らないと、後が怖い。
「すぐ帰ってくるから、ちょっとだけ待っててくれないか?」
「でも…。」
「高野のお母さんに、挨拶しないといけないから。」
「…わかった。」
「んじゃ、行ってきます。」
「行ってらっしゃい♪」
……
さて。
待ってる間、何をしてようか。
何も暇潰しのもの、持って来なかったからなぁ…。
まずは、お母さんにメールだけ入れておこう。
ーーもう少ししたら、祐チャンと家に帰ります。ーー
♪♪〜
ーー了解あっ、お父さんにはちゃんと誤魔化しといたからねーー
ーーありがとーー
もしかしたら、お父さん居るのかな?
居たら、もうお父さんにも挨拶だよね…。