先生とわたし
「…クラス離したりするんですか?」
それが、一番の心配。
「そうだな…。榎本の事は知ってるのか?」
「はい。本人から聞きました。」
……
……
……
なかなか、校長先生は言葉を発さない。
やっぱり、舞チャンの事が問題なのかな?
「うーん…。」
「まずは、全体で話してからですかね?」
となると、クラスは離れる。
そして下手したら、舞チャンは何かしらの処分を受ける。
そんなの、嫌だ。
「…俺は別に一緒のクラスでもいいと思うんだが、やっぱり他の先生たちの意見も一応、聞かないとダメだろうな。」
「最終的な権限は、誰が持っているんですか?」
「千華。もういいだろ。」
「良くないから。」
これから校長先生とこんな風に話すって事は、できないだろうし。
聞きたい時に、ちゃんと聞いておかないと。
「別に構わないよ。最終的な権限か…。高野はあの学校内で、誰が怖いと思う?」
「えっ…。それは…。」
進路指導の須崎(すざき)先生とか?
「今、頭に浮かんだ先生が、俺よりも権限を握ってると思っていい。」
マジかぁ…。
これは、ヤバい。