先生とわたし
……
昼休み。
ご飯を素早く食べて、矢島先生の所に行った。
トントン…。
「どうぞ。」
「失礼します…。」
準備室は、香水の匂いがきつかった。
「立ってないで、座ったら?」
「あ、はい。」
言われるがまま、矢島先生が差し出した椅子に座った。
……
「何の話しだか、もう分かるよね?」
「…ゆ、古河先生の事。ですか?」
「そうよ。高野サンが古河先生と付き合っているって、本当なの?」
何で改まってそんな事聞くの…。
「そうですけど、それが何か?」
教師と付き合って悪いなんて、校長先生も言わなかった。
それに、この学校なら教師にバレても大丈夫だって…。
「ね、高野サン。あなた古河先生に我慢させてる事、あるんじゃない?」
我慢させてる事っていったら、エッチの事だよね。
「あったとしたら、何なんですか?」
祐チャンは、私が卒業するまでヤらないって言ってくれてるのに…。
「可哀想とか思わないの?」
可哀想ったって、祐チャン自身も望んでないと思う。
「私なら、そんな思いさせないんだけどなぁ~」
ううっ。
その後に続く言葉は、もう想像ついてる。
でも、そんな理由で祐チャンと別れたくない。
「第一、祐チャンがどう思ってるか分からないじゃないですか!!」
矢島先生のデマかせかもしれない。
「あら聞いてないの?新年会の時、石黒先生と大木先生に言ってたわよ。俺もヤりたい~。って。」
まさか!!
ブーブー…
こんな時に電話が来た。
しかも、未登録の番号だし。
「出ていいよ。」
「すいません。…はい。」
ーー千華チャン~!!ーー
「み、美咲サン!?どうしたんですか?」
てか、何で美咲サンが私の番号知ってるんだろう。
ーー祐輔がね、電話に出てくれないの!!ーー
「はぁ…。」
ーー千華チャンから、祐輔に言ってくれない?ーー
「今すぐですか?」
ーーもちろん♪じゃあね。ーー
あー、もう!!
「部活に行く前に、もう一回来て。」
「…分かりました。失礼します。」