Honey×Kiss*幼なじみは王子さま
やっぱり熱のせいじゃ……。
勝手に思い込んでぎゅっと拳を作っていたら横に置いた携帯がチカチカと光っていて。
手を伸ばし携帯をぐっと握った所に……。
「熱大丈夫?」
ガチャリと扉が開く音がして振り向くと思いがけない人物。
私の調子がおかしい理由の答えである梓くんが、片手にコンビニのレジ袋を持ち立っていた。
「あ、あっ……梓くんっ」
「そんなに驚かれたらショックかも。はい、プリン買ってきた」
どうして熱出してるの知ってるんですか……。
一言目に言われた熱、大丈夫?の言葉に驚きと、ドキッとした心臓の音で明らかに混乱を表す私を前に梓くんは平然とした態度で、普通に机の前に座る。