Honey×Kiss*幼なじみは王子さま
「突っ立ってないでさっさと行くぞ」
「……」
言われるまま目的地へと足を歩ませる。
夕方の風は夏とは思えないほど肌寒くて身震いを思えるほど。
本当にこのままでいいんでしょうか??
なんだか…嫌なことになりそうです。
「…さっき何考えてた??」
「え、と…その…。梓くんも一緒にいたら楽しいだろうなって」
ふにゃっと笑ってみせたが楓くんは興味なさそうに視線を寄せる。
「ふーん」
私の言葉を聞くと一言だけ返し気分悪そうな顔を見せた。
はうっ…。
私…何か怒らせること、したんでしょうか…?