アナログ三姉妹
「で、なんやの?」
「なんやの?って…」
「ひかりは一体なにを悩んでんの?はっきり言うてみいな」
関西弁は容赦がない。
いや、佳歩ちゃんが容赦ないのか。
私が答えられずに黙っていると、
「れいちゃんの言う通り違うん?あんたヤキモチ妬いてんのやろ?」
「そんなこと…」
「ホンマに1%でも思わへんだん?」
「…」
「黙ってるってことはそうなんやろ?」
「…」
答えられないから、代わりにコーヒーを一口。
もう冷めてしまってる。
なんだか悲しくて眠れず、れいちゃんとは目を合わせない日が続く。お兄ちゃんだけが能天気に冗談言って。
私たちは口もきかない、おかしな雰囲気。
崩れたものを取り戻そうと佳歩ちゃんに相談を持ち掛けた。
ズバズバ指摘されるとは思ったけど、
答えられないと落ち込む。
やっばり私はひどい姉なんだ。妹の幸せに嫉妬する、ひどい姉…。
「あんた間違ってないやないの」
佳歩ちゃんが特大パフェを頬張りながら言った。