LOVE・ラブ・らぶ-先生と描くsweet life-



歩は帰宅するため、通学にいつも使う駅に向かう。


改札を通り、ホームで電車を待ちながら、先生にメールを送った。


『仕事お疲れ様です。明日、時間が空いてたらで良いんだけど、会わない?大事な話があって聞いて欲しいの。一応、いつものカフェでご飯食べよう』


忙しいのなら食事程度が無難だろう。



するとすぐに、



『いいよ。じゃあ明日迎えに行くよ』


と返ってきた。



歩はため息をつきながらケータイを閉じた。


高校生の時は先生ともっと近付きたくて早く卒業できないかな、なんて考えていた。


だけど卒業した今、まだ高校生だったら会う時間も多いし、相談しやすいのにな、なんて考えている自分がいる。



どっちもどっちで複雑な気持ちがして、ため息が溢れた。



すると目の前に電車が到着し、停車して扉が開いた。



歩は乗車した。


< 86 / 289 >

この作品をシェア

pagetop