☆天使になった~我が子に会うまで~☆
退院までの部屋で過ごせた数日間の息子のお顔は・・・
まだまだお母さんである私に・・・・
甘えた可愛いらしいお顔をしていた様に感じます。


妊娠中からお腹にあててお話ししていたぬいぐるみ
を見せてあげると・・・驚く事に!


泰輝くんのお顔の表情が変わるのです!


とても遊びたそうなお顔に見えました。
頭をなでなでしていると、
身体が自然と私の方向に向いてきて・・・
甘えてるのかなぁ?
って思う不思議な感覚も味わいました。


泰輝の顔を見て良く頑張ったなぁ・・・
と精一杯褒めてあげたし、
心から強くそう思った。


短い時間で精一杯のありがとうと、
親としていっぱい褒めてあげなくちゃって・・・
ただ伝えたかった。


泣きながら一生懸命褒めてあげた。
ありがとう。よく頑張ったねと



面会時間が終わり
霊安室に戻され見送るのが辛かった・・・



生きている赤ちゃんも使うコマのついたベットに寝かせ・・・
霊安室係りの白衣を着たおじさんに何回か息子を・・・
連れて行く姿を見送っては一人部屋で泣いていた。



そして、看護師さんや会計の人、旦那の話を聞いても
まったく頭に入ってこなくなった。


人の話を聞いてそれを頭で理解して
考え様とするとパニックになり、恐怖心がわく。



自分って?こんなに弱かったっけ?って思いました。



産科で見てもらっていた遺伝子学の先生がきて・・・
息子の病状の話と献体のお願いの話をされた・・・


これ以上、息子の身体を切ると言うのか・・・
大学病院だから医学貢献のためにしたいだろう・・・・


何回か断ってやっとあきらめてくれました。
貢献も大事だけど・・・
子供の身体を出来るだけ綺麗なままで葬ってやりたい。
それが親心でした。


退院の日は、地下の霊安室に迎えにいき
お着替えをし、おくるみを巻き、
普通に抱っこして車に乗り込みました

< 30 / 31 >

この作品をシェア

pagetop