蜜色オフィス


「誤解されても困るから言うけど、早川には触る前も脱がす前もちゃんといいか確認とったから」
「嘘っ! だって私覚えてないもん!」
「酔ってたからだろ。俺は酔ってなかったから覚えてる」
「と、途中までってどこまで?!
裸とか、見た……?」
「見たけど……、今だって見ただろ」
「意味が違う! 意識ない中で裸見られてるって、色々油断してるもん!
っていうか! 意識ないのにそんな事するとか……、やっぱり宮坂変態だ!」


もう、穴があったら入りたい……っ。
完全に無防備の裸を見られてたなんて……、信じられない!
そりゃ、さっきまでしていた事を考えれば、今さら裸なんて、って感じかもしれないけど!

でも、違う!

両手で顔を覆って叫ぶと、宮坂がため息をつく。


「別にたいした事してないよ。
それに途中でやめたって言っただろ」
「……なんで途中でやめたの? 罪悪感?」


色々八つ当たりして怒鳴ってはいるけど、冷静に考えればやられちゃったって当然のシチュエーションなのに。

不思議に思って答えを待ってると、宮坂は少しだけ顔を歪めた。


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