蜜色オフィス



「ところで、3週間前、早川が俺の部屋に泊まった時の事だけど」


私がシャワーに入ってる間に宮坂がとってくれたらしいルームサービスが並ぶテーブル。
閉まっていたカーテンを開けると、それなりに夜景が見えた。

窓際のテーブルに向かい合って座っての遅い夕飯。
恥ずかしいような、嬉しいような……、すごく幸せなような。

そんな気持ちを噛み締めるように食べていた時、宮坂がそう切り出した。


「うん?」
「最後まではしてないけど、途中までならしたから」
「……えっ!?」
「あの時は嘘をついたけど。
早川、だいぶ酔ってるみたいだったけど、俺は随分前から早川が好きだったし。
だから、酔ってる早川を押し倒して途中までした」


しれっとした顔で言ってるけど、結構重大な事だと思うんだけど。
だって私、知らない間に宮坂にあんな事とかされてたって事……?!

途中って……、一体どこまでを言ってるの?!



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