蜜色オフィス


別れたくない、なんて……。
傍にいたいなんて……、ダメだ。

言葉になんかしちゃったら、きっと気持ちを我慢できなくなる。

宮坂だって、困るに決まってる。
宮坂の仕事を守りたいって言ったのに、でも別れたくもない、なんて。

どっちも欲しいなんてわがまま、困るに決まってるんだから。

宮坂からは、きっと答えなんて出せない。
だったら私からちゃんと言ってあげなくちゃ。

今までたくさん見守ってもらってたんだもん。
今度は私が……、守りたい。

だから―――。


「……ひゃっ」


ぎゅって歯をかんで思い切り俯いていた時、急に肩を押されてベッドに押し倒された。
スプリングがギシって音を立てる。


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