蜜色オフィス
「……別に」
「一ヶ月前までは昼休みになれば、同僚と外食なり食堂なりに行ってたのに、ここ一ヶ月は毎日席も立たずに買い込んだパンなんか食べて頭抱えて……。
いくら他人に無関心な俺でもさすがに気になるんだけど」
「本心は?」
「一人で気楽だった昼休みを一ヶ月も邪魔されて、ちょっと迷惑。
っていうのは嘘だけど」
「それ、嘘じゃなくて本気でしょ……」
「判断は早川に任せるけど」
「ここは宮坂だけのオフィスじゃないんだからね。
私と二人が嫌なら外にでも出たらいいじゃん。
そっちこそいっつもパンばっか食べて……栄養失調で体調崩してもしらないからね」
言ってから、はっとした。
もしかして、毎日のパンの理由は――――……。
「栄養失調で体調崩したのは早川の方だろ。
先月だって、朝礼中に貧血起こして倒れたりして……、」
「そんな事より、あのマンションって家賃いくらくらいなの?
1LDKくらい?
綺麗だったし、エントランスまであったし……10万は超える?」