青空ライン *second story*
「え?じゃあいつ使うの…?」
練習や練習試合じゃ使わないってことは
あの日持ってたらおかしい。
だってあの日はあたしの学校と西ヶ丘は練習試合だったから
「それは大会でしか使わないタオル。
でもどっかの誰かさんがタオル貸しても返さないからきれてきちゃってからあの日しょうがなく使ってたんだ。」
「そーだったんだ。だから新しいんだ。これありがとね。あたしこのタオルのおかげで頑張れたよ。」
そう言って優にタオルを差し出した。
「杏はもういらない?」
え?いらないって?
あたしが首を傾げると
「それあげたつもりだったから」
いらないならいいよって言う優。
あたしは咄嗟に「だめ!」って意味分かんないことを言っていた。