隣の席のキミ

君と私ともう一つ Yuka




藤田のメアドをゲットしてからもう一週間…相変わらず藤田は私を“山城さん”と呼ぶ。
そのたび、心にとげが刺さった。
この一週間、いろいろ悩んで、いろいろ考えた…。
真菜やもりちゃんにも相談して、私が決めた…答え…。



いう。
……告る。
藤田に…私の気持ちを、全部伝える。
正直、全然自信ないし…どうやって、伝えていいかすら分からない。
藤田に、彼女がいるのかも、知らない…。ただ、信じているだけ…。
もし、私が気持ちを伝えたとして、
………
………藤田はどう思う?
私のこと、受け止めてくれますか…?
ちゃんと、答えてくれますか…?

…少し、涙のほんの一滴分くらい、期待…していてもいいですか…?
結果は、どうであれ、私の言葉を聞いてくれますか…?
いや、聞いてほしい。
聞いてください…。

今、胸の中にある、この愛おしい気持ち…これから君に伝えるために、その勇気を私にください。
君から私へ…

…君の無邪気な笑顔が、何よりも、私にとっての励みだから…。


私は、強くならなきゃいけない。
前に進む。
君という希望を胸に…。





「おはよ~」
私は冷静に藤田に挨拶した。
やっぱり…変…かな?
「…はよ」
藤田はいつもと変わらない。
そのまま、会話することなく、いつもと同ように、時間が過ぎる。
今日は告るわけだし、そのせいもあって緊張してる私…。
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