隣の席のキミ



なんだかんだで、拓也は憎めないキャラ。
得だよなぁ~。
しばらくして、俺達は歩き出した。
うわ、なんか今日夕日眩しいな…。
きれいな色に染まってる。
ふと前方を見ると、ちっさい女子と標準身長の女子…二人が誰かを待っている様子……。
拓也目当ての女か…(笑)??
しかし、どんどん近付くにつれ、その正体が明らかに…
ん!?
…山城さんと原田じゃん?
何してんだ?
なんか、山城さんやけにあたふたしてるし……もしかして、告白…!?
いや、絶対にそうだろう。

……だとしたら誰に…??

そんなことを考えながら歩っていたら山城さんも前へ歩み出す。
何気に、興味津々な俺。
「あ、あの、藤田、ちょっといいかな…!?」
………
…………
…え……??俺…?


……自分で言うのも変だけど多分……告られる。
でも、俺は実際、告白を受ける権利なんてない…。
自意識過剰っぽいけど、なぜか俺のカンは当たっているように思えた。


俺には彼女がいるし、断ることができるほど立派な男じゃない…。

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