I trust U ~最愛のあなたへ~

「あの~、何の用ですか?」

私は恐る恐る聞いてみた。
が蓮は返事をせず無言で瞬き一つせず
私の方へ向かって歩いてくる。

「これから半年間プライベートでも俺の彼女な」

「…はい?」

「だからドラマ上だけじゃ身が入らない」

蓮はその言葉を最後に後にした。
しかし半年も彼女なんて…。
私は全く理解できなかった。
しかしお芝居をする以上全力でしなければ。


カッァート!!
監督の声を合図に撮影は中断される。
なかなか監督からOKがもらえずこれでテイク7だ。

「私 あなたの事が すすす…」

チュッ
最初は優しいキス。

「俺も前から好きだった」

二回目のキスはさっきよりも激しい。
息ができないくらい長く激しく私は息苦しくなり…

カッァート!OK
やっと監督のOKサインが出た。
1日でこんなキスするなんて色々と初めてな事ばかり。
だけど普段はツンツンしてる蓮も
こんな優しい目をするなんて
何だか…心が疼く。

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