地味女が巻き込まれました。【上完】【修正中】
ヘルメットを被り、優しくバイクの後ろに乗せてもらいぎゅっと落ちないようにお兄ちゃんの腰に手を回した。
「行くぞ」
お兄ちゃんの合図でバイクは出発し、いつもより遅く走ってくれてお兄ちゃんの優しさを感じた。
家の前につくと、またお兄ちゃんはお姫様抱っこをして布団の元まで連れて行ってくれた。
降ろしてもらい、寝る体制に直ぐ入ろうとしたが、お兄ちゃんはそこまで馬鹿ではなかった。
恐怖の尋問が始まる。
「で、綾香、一体あの短時間で何があったんだ?」
にやっと笑うお兄ちゃんの笑顔は黒く、背筋が凍りついた。
言わないと殺される!!そう感じた私は素直に話始めた、嘘をついても何故だか真実がバレてしまうから素直に話した。
繁華街に行ってラブホに入って襲われて助けてもらって血を見て狂い気絶したところまで隅々話した。
「・・・」
話終えると絶対、何かお説教の言葉が出るかと思ったら深刻そうに何かを考えている顔で、一言も話さなかった。
「お兄ちゃん・・・?」
「・・・今度からは気を付けろよ」
名前を呼んでも出てくる言葉はそれだけだった。