地味女が巻き込まれました。【上完】【修正中】


ブォォォンッブォォォンッ!

気まづい雰囲気の中、外からバイクの大きな音が聞こえた。


「あっ、優さんが来たかもー・・・」

陸くんが行って三秒もせずに部屋のドアが開いた。

バタンッ

タッタッタッ

お兄ちゃんはこっちに向かってまるで10年ぶりの再会を果たした様な顔と動きで走ってきた。

「あーやー」

ヤバい!!名前がバレる!!

私は咄嗟にお兄ちゃんの口を両手で塞いだ。

「んー!んー!」

お兄ちゃんはもはや何を言ってるかわからない、取り敢えず苦しそうなので一旦手を離してあげた。

「ぷはーっ!!何するんだよう~!!」

「お兄ちゃん、綾乃・・・早くお家に帰りたいな?」

私はお兄ちゃんの腕に自分の腕を絡ませてそう言った。

我ながら気持ち悪っ・・!!

「お兄ちゃん感激!!!よし、帰るぞ!!超特急で帰るぞ!!じゃあありがとなお前ら~!!」

馬鹿なお兄ちゃんでよかった・・・綾乃って言ったの気付いてないし。

お兄ちゃんにお姫様抱っこされ凄いスピードで部屋を出た。

最後に見た、神龍達の顔は呆然として、アホ面だった。

もちろん、桐谷廉以外の話だけど。

そして最後に耳に入った声は゛また明日・・綾乃゛と言った声だった。


只の空耳かも知れないけど耳はハッキリと覚えていた。

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