地味女が巻き込まれました。【上完】【修正中】


「この事実は僕と・・多分優さんしか知らない。そしてこの過去は綾香の過去のほんの一部。あの娘はね、悲しくて脆【モロ】い娘なんだ。さあ、君達はどう償【ツグナ】うのかな?」


クスリと少し笑う同じ顔をした竜は本当に面白がっている。


プルルルル・・・


その時、竜の電話の
着信音が鳴り響いた。


「―・・もしもし?・・・綾香が・・・うん。わかった。直ぐに応援を向かわせるよ。」


綾香というフレーズに
神龍皆が竜に視線をやった。


「チャンスあげるよ。今、綾香がスネークに拐【サラ】われたらしい。君達が助けに行け。」


「あぁ・・・」


俺達には只そう答えるしかなかった。


そして綾香の元へ急いで向かった。


「もし、綾香に何かあったら皆殺すから・・ね」


去り際にそんな竜の声が聞こえた気がした。



綾香、どうか無事にいてくれ。


また、あの笑顔を俺達に見せてくれ。



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