ふわふわカノジョ
「授業だるいー。」
コバは教室に着くとすぐに机に突っ伏す。
僕の席は少し遠いので、側で立ちながら話しかける。
「今日は15日だから答えなきゃ。コバ寝てらんないよ。」
「寝てーよ。でも俺が答える日だと、いなやんもだな。」
「だろ。なのでコバ、メガネよ、今すぐ私にノートを見せるのだ。」
「おわっ!いなやん来てたのかよ、はよっすー。」
「はよっすー、いなやん。」
「はよっす。さあ、早く見せなさい。」
いなやんは、コバの斜め後ろにある自分の席に座ると、片手をこっちへ向ける。
「書いてねーもん、貸せねー。」
「僕も。」
本当は書いていたけど、メガネかけてるからって頭は良くないので、貸すのは避けている。