彼と彼女と彼の事情
残された隼人は、それでも自分の仕事を遣り遂げたいと意欲を示し、一人そこに残った。
覚悟はしていたものの、やってきた先は、「とんでもない無法地帯だった」とか。
最も驚いたのが、多重債務者の多さ。
特に、高齢者のそれが目立った。
払う必要のない借金の利息を20年から30年に渡って払い続けているという現実。
それも一人や二人ではなかった。
法律家の支援が必要な人は少なくなかったのに、その地域には頼れる弁護士がいなかったのだ。