Boys Kissシリーズ・金持ちとのキス
でもビクビクと怯える姿を見ると、ちょっと心が疼いてしまう。

「お前、覚えておけ」

「えっ?」

「俺はな」

俺は屈み込み、イスに座るアイツの唇にキスをする。

「好きなヤツにしか、キスはしない主義なんだ」

「なっなぁっ…!」

口をパクパクさせながら、どんどん顔を真っ赤に染めていく姿を見ると、思わずふき出してしまう。

「ぷっ…。まぁそう言うことだから。金は必要ねーよ。分かったか? バーカ」

「だっ誰がバカだっ!」

「少しは勉強とか仕事じゃなく、人間を知ろうとしろよ。特に惚れた相手のことは、な」

「…貴様は分かりにくいんだ」

「それは今まで一緒にいなかったからだろう? 一緒にいれば、聞きたいことには答えてやるぜ?」

「ったく…。本当に厄介なヤツだな、貴様は」

「そんな俺に惚れたお前が悪い」

ニヤニヤしながら言うと、口ごもってしまう。

その様子が楽しくて、再び俺はアイツにキスをした。
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